
大阪の賃貸管理会社に勤務しているみやへい(@miyahei2019)でございます。
実は私、今では管理会社に従事しているものの以前は賃貸仲介の会社に勤務しておりました。
町の不動産屋さんみたいな感じですね。
私が勤務していた会社は結構イケイケな会社だったのですが、来店されたお客さんからその日の内に申込書を書いて貰えないなんてことがあればマネージャーにバリバリの説教を何時間もくらっていました。
お陰で営業スキルは上がった気がしますが、当時は大事な何かを失っていたと思います。笑
色々なタイプのお客さんが来店されて、転勤や結婚、離婚、住み替えなど様々な引っ越しの理由がある中でその人に合った100点満点の物件って正直ほぼ無いんですよね。
なぜなら、皆さんそれぞれに予算があって、予算内で物件を探さなければいけないからです。
初期費用を10万円以内に抑えたい方もいれば家賃を7万円迄と決めて探される方など色々ですが、最近ではそのほとんどがインターネットのポータルサイトなどで物件を比較・検討し、その結果ほとんどの方が大体この位の家賃かなっていう感じでなんとなく設定されています。
インターネットって、いまだおとり物件も多いですし、室内の写真も実物よりもキレイに撮影されてたりとかで、感覚的に「低めの予算でもいい物件あるやん。」みたいに感じますが、実際は日当たりが悪かったりとか、エレベーターなしの物件で階段で4階だったりとかマイナスの要素があるから相場よりも若干安かったりするわけです。
当然オーナーからすれば家賃を1円でも高くで借りてもらえることに越したことはないので、例えば駅からも近く、日当たりも良好、広さもある新築物件となれば相場よりも家賃を高く設定するのが当然といえるでしょう。
そうなると理想のイメージと実際の相場との穴埋めが物凄く大変です。
ほとんどの方が予算通りに物件を探すと、何かを妥協しなければならないという状況に陥ります。
結局予算内では気に入る物件がなくて、予算を上げる方も沢山見てきました。
予算を上げれる方は良いかもしれませんが、少しでも決めていた予算に近い金額でお気に入りの物件を見つけたいですよね。
ここで使えるのが「交渉」です。
交渉をすることで、実際に広告されている条件よりもお得に借りれちゃう可能性があります。
下がったらラッキーですし、本当は下がる可能性があったのに普通に借りてしまったのでは逆に損ですよね。
そんな夢のような「交渉」ですが、幾つか大事なポイントがありますので順番に解説していきたいと思います。
目次
賃貸を借りるときの交渉は担当営業マンの交渉力で決まる

最終的な条件の決定権は誰にあると思いますか?
もちろんその物件のオーナーですよね。
しかし、ほとんどの方は物件のオーナーに直接会うことはなく、不動産会社の営業マンに物件を紹介されてお部屋を借りることになりますが、オーナー、もしくはその間に入っている管理会社に交渉をするのはその担当営業マンです。
そんな重要な役割を担っているのが担当営業マンですが、交渉については上手い下手があるのと、オーナーと信頼関係が築けているかどうかで交渉の結果が変わります。
ここでいう上手い下手というのは饒舌なトークができるから上手いという話ではなく、泥臭くても結果が全てですので、頑張ってくれそうな営業マンにお願いしましょう。
一番最悪なのは、ハナから諦める営業マンで、こちらから交渉をお願いしても、この物件は全く下がりませんよーとか言うようなタイプの人で、早くしないと物件が無くなりますよとか急かしてくる営業マンはもっと最悪です。
こんな営業マンにあたったらさっさと他の店を探しましょう。
優良な営業マンは、交渉が難しい物件でも頑張ってくれたり、仮に下がらなかったとしてもその分特別に仲介手数料値引きしますねーとか言って他の提案をしてくれます。
但し、新築や人気物件などで本当にどうあがいても下がらない物件も存在しますので、無理の言い過ぎには気をつけましょう。
結局は担当者とのフィーリングだと思いますので、この人なら任せられるという営業マンを選ぶことが大事です。
交渉しやすいタイミング

物件には交渉しやすいタイミングがあります。
以下にまとめてみましたので、参考にしてみてください。
空室期間が長い
前の入居者が退去してからの期間が長い物件は、オーナーの心情的に早く次の入居者を確保したい思いが強くなっている可能性が高いので交渉も聞いてくれやすくなります。
複数空室がある
マンション・アパート等の集合住宅で、たまたま退去が重なったりして空室が複数あるとオーナーは家賃収入が減ることになりますので、早く入って欲しいという思いが働きます。
こういう時は交渉のチャンスです。
閑散期
やはり賃貸シーズン(主に1月~4月)だと探し手が増えるタイミングになる為、オーナーも交渉の受け入れを渋る傾向にあります。
一方で閑散期(主に5月~8月)は引っ越し需要が減る為、オーナーからするとシーズンを待ってこのまま空けておくよりも今少し下げてでも借りてもらった方が良いかなと考えてくれるようになる傾向があります。
心理的瑕疵有り
いわゆる事故物件というやつです。
前の入居者が室内で亡くなったり、事件があった物件などは、次の入居者に告知する義務がありますが、通常よりも家賃を安く設定しています。
こういう物件は更に値下げができる場合もありますので、あまり瑕疵が気にならず、とにかく安く抑えたいという方は交渉してみても良いかもしれません。
交渉のする項目、内容
交渉といっても色々なパターンがあります。
例えば家賃を下げてもらうパターンもあれば、家賃は下がらなくても初期費用の交渉ならOKというパターンもあります。
交渉の内容には以下のようなパターンがありますのでご参照ください。
交渉のパターン
- 賃料の減額
- 敷金・礼金の減額
- 駐車場代、駐輪代の減額
- 仲介手数料の減額
- フリーレント(一定期間の賃料免除)
- 古いエアコンが設備で付いている場合新品に取り替え
- 内覧時に気になった汚れや破損箇所の修繕
- 特約(退去時にルームクリーニング代がかかるなど)の削除
特に上から5つがよくある交渉パターンです。
基本的にはどれかひとつの項目で交渉することをおすすめします。
あまり欲張って家賃も礼金も下げて欲しいなんかいうとオーナーに入居を断れてしまうリスクもありますし、担当の営業マンにも嫌がられるでしょう。
優先順位をつけることが大事です。
仲介手数料の闇

皆さんが不動産会社に支払う仲介手数料ですが、一契約毎に支払う手数料は通常家賃の1ヶ月分+消費税です。
ですが、同じ物件でも不動産会社のサジ加減で家賃の半月分で契約できる所もあれば、なんとゼロ円(タダ)で契約できる所もあります。
なんでこんな事が起こり得るのでしょうか。ゼロにして、どこから儲けを得るのでしょうか。
なんか非常に怪しいですよね。
そこにはかなりグレーな手数料についての闇があります。
宅建業法では、不動産会社が借主(お客さん)と貸主(オーナー)から貰える仲介手数料は、双方合わせて賃料の1ヶ月分+消費税までと決まっています。
ですが実際には、オーナーから賃料の1ヶ月分を超えるような報酬を不動産会社は受け取っていることが多くあります。
中には賃料の3ヶ月分、4ヶ月分など、高額な報酬を支払っているパターンもあり、その金額の大きさは物件の決まりにくさに比例しているようです。
そんなことをして、単純に考えたら業法違反ですが、受け取る報酬を仲介手数料ではなく、「広告料」、「広告宣伝費」、「業務委託料」などと名目を変えて受け取り、上手いこと法律をくぐり抜けているようです。
つまり何が言いたいかというと、オーナーからの報酬が多い物件は仲介手数料を下げて貰いやすいのです。
ただ報酬が無い物件もありますし、幾ら報酬があるかは探し手にはわかりませんので、下がったらラッキーという感覚で交渉するか、別の不動産会社に相見積もりをお願いしましょう。
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まとめ
今回はお部屋探しでお得に物件を借りる為の交渉について記事にしました。
交渉ができることすら知らないという方が結構いらっしゃると小耳に挟んだことをキッカケに、少しでもお得に借りれる技を広めれれば良いなと思い書いてみました。
冒頭でも言ったように私も仲介会社で働いていましたが、交渉結果を伝えた時にお客さんの喜ぶ顔を見て自分もハッピーになっていました。
家を借りるのって、物件の初期費用以外にも家具、家電の購入費用や、引っ越し費用などを含めるとかなり大きな出費になりますので、できるだけ抑えれる部分は抑えて、他の出費にまわしたい所ですよね。
お部屋探しをしている方は是非この記事を参考にして、役立てていただければ嬉しいです。
それではまたお会いしましょう!!