夏の暑い日、部屋で涼もうとエアコンをつけたら…
風が出ない。冷えない。あるいは全く作動しない。
あなたはこんな経験をしたことがありますか?
賃貸物件に住んでいると、このようなエアコンのトラブルが発生した場合どう対処すればいいかわからないという方も多いのではないでしょうか。
しかし、心配はご無用。
この記事ではエアコンが壊れたとき、あなたが取るべき行動を徹底的に解説します。
さまざまな症状別の対処法、確認すべきポイント、そして費用負担の明確化。
また、予防策としての長期的なメンテナンス法もお伝えしますので、エアコンが故障して困っているという方はぜひ参考にしてくださいね。
この記事で解決できる悩み
- エアコンが壊れたときの具体的な行動がわからない
- エアコンの故障の種類とそれぞれの対処法を知りたい
- エアコンの修理・交換費用の負担者が不明確
- 自分で修理や交換をしなければならない場合の参考情報がほしい
- エアコンの故障を防ぐための長期的なメンテナンス法を学びたい
エアコンが壊れたときの症状
エアコンの故障をいち早く察知するためには、その症状を理解することが重要です。
以下に、エアコンが壊れたときに現れる典型的な症状を説明します。
エアコンの風が出ない
エアコンの風が出ない原因としては、以下の3つが主な可能性となります。
・フィルターの汚れ
エアコンのフィルターにホコリやゴミが付着し、これが風を妨げてしまう場合があります。
定期的な掃除が行われていない場合、特にこのリスクが高まります。
・室外機の問題
室外機が雪や葉っぱ、ゴミなどで詰まってしまった場合、エアコンが正常に動作せず風が出なくなることがあります。
室外機の位置によっては自己対応が難しい場合もあります。
・エアコン本体の故障
過度な使用や経年劣化により、内部の部品が故障して風が出なくなる可能性もあります。
特に、ファンモーターが故障した場合、風が全く出なくなることもあります。
エアコンが冷えない・暖まらない
適切な温度にならない場合、エアコンの冷媒ガスが不足しているか、または冷媒ガス漏れなどの異常が生じている可能性があります。
冷媒ガスやエアコン内部の故障が原因の場合は、メーカーや専門の修理業者に修理を依頼する必要があります。
さらに、リモコンの設定ミスや、温度センサーの故障も考えられます。
エアコンが全く作動しない
エアコンが全く作動しない場合、その原因はいくつか考えられます。
まず一つ目は電源関連の問題です。
ブレーカーが落ちている、コンセントが抜けている、電源コードが破損しているなど、電源供給に問題があるとエアコンは作動しません。
二つ目はリモコンの故障や電池切れです。
リモコンが正常に動作していない場合、エアコンへの指令が届かず作動しないことがあります。
この場合、リモコンの電池を交換したり、必要に応じてリモコン自体を交換すると解決します。
三つ目は室外機の問題です。
室外機が雪や葉っぱ、ゴミなどで詰まってしまった場合、エアコン全体の動作に影響を及ぼすことがあります。
最後に、エアコン本体の故障も考えられます。
内部の部品が故障したり、回路がショートしたりすると、エアコンは作動しなくなる可能性があります。
エアコンから異音が出る
エアコンから異音が出る場合、以下の原因が考えられます。
【フィルターの汚れ】
フィルターが汚れて風通しが悪くなると、エアコンから異音が発生することがあります。
フィルターを定期的に清掃することで、この問題は緩和されるでしょう。
【内部部品の故障】
エアコンの内部部品が故障した場合、振動や異音が発生することがあります。
具体的には、ファンモーターの故障やエアコン内部のベルトの摩耗等が考えられます。
【経年劣化】
使用年数が長いエアコンは、部品の経年劣化により異音が発生することがあります。
エアコンの寿命は一般的に10年程度とされていますので、それを大幅に超えると異音の原因となる可能性があります。
【室外機の問題】
室外機に雪や葉っぱ、ゴミが詰まったり、室外機が傾いたりすると、異音が発生する可能性があります。
エアコンから異臭が出る
運転中にエアコンから異臭がする場合、内部のカビやほこりが原因であることが多いです。
しかし、焦げ臭い場合には内部の配線が焼けている恐れがあり、即座に電源を切り専門家に連絡すべきです。
これらの症状はエアコンの故障の兆候である可能性がありますので、いずれかの症状が見られた場合は早めの対応を心掛けましょう。
エアコンが壊れたかも?と思った時に確認すべきポイント
エアコンの挙動がおかしいと感じたら、必ずしもすぐに修理を呼ぶ必要はありません。
まずは以下のポイントを自分でチェックし、問題の特定に役立てましょう。
電源プラグは抜けていないか
初めに確認すべきは、電源プラグがきちんと差し込まれているかです。
挿し直すだけで解決する場合もありますのでしっかりと差し込まれているか確認しましょう。
適正な温度設定になっているか
リモコンの設定が適切な温度になっているかを確認します。
意図しない操作で温度が高すぎたり低すぎたりしている場合があります。
室外機が塞がっていないか
エアコンの室外機が何かで塞がれていないかをチェックします。
室外機の周囲に障害物があると、エアコンの性能が低下する可能性があります。
リモコンの故障・電池切れはないか
リモコンが故障している、あるいは電池が切れている可能性もあります。
リモコンのボタンが反応しない場合や、電池を新しいものに交換しても反応しない場合は、リモコン自体の問題である可能性が高いです。
部屋の広さとエアコンの容量が合ってないことも
エアコンの冷え・暖まりが十分でない場合、部屋の広さとエアコンの容量が合っていない可能性もあります。
エアコンの能力は、設置する部屋の広さに応じて選ぶ必要がありますので、エアコンに貼ってあるラベルでエアコンの能力を確認しましょう。
- 部屋の広さ(目安):
冷房能力(kW) ~2.2 2.5 2.8 ~3.6 ~4.5 5.0 畳数(畳) 6 8 10 12 14 16
エアコン修理・交換の費用は誰が持つの?賃貸契約におけるエアコンの取り扱い
エアコンの故障が起きたとき、修理や交換の費用は誰が負担するのでしょうか。
これは賃貸契約の内容によりますので、詳しく解説します。
エアコンが設備の場合は貸主負担
賃貸物件のエアコンが元々設備として提供されていた場合、その修理・交換の費用は大抵のケースで大家さんまたは管理会社の負担となります。
ただし、故障の原因が借り手の使い方によるものだった場合は、借主が費用を負担しなければならないこともあります。
尚、エアコンが設備であるかどうかは賃貸借契約書、或いは契約時の重要事項説明書に記載してあることが多いので、まずはそれらの書類を確認しましょう。
記載がない、もしくは設備がどうかがわからないという場合は管理会社・大家さんに連絡して確認してください。
エアコンが残置物の場合は借主負担
以前の入居者からエアコンが残されていて、それを引き続き使用することになった場合、エアコンは「残置物」となります。
この場合、修理・交換の費用は基本的に借主の負担となります。
きっちりとした管理会社・不動産会社が作成した契約書であれば、特約条項に「室内設置のエアコンは残置物のため、契約期間中に故障が生じた場合は借主の手配、費用負担にて修理、もしくは交換するものとする」などといった取り決めの内容を記載している場合もありますので、念のため賃貸借契約書を確認しましょう。
エアコンを自分で設置した場合は借主負担
自身でエアコンを設置した場合、そのエアコンのメンテナンス費用はすべて借主の負担となります。
保証期間内の故障であればメーカーや販売店に修理を依頼することも可能ですが、保証期間が過ぎた場合や、自身の不適切な使用による故障は借主が費用を負担します。
エアコンの修理・交換の費用負担は賃貸契約の内容やエアコンの取り扱い状況によりますので、具体的な状況に応じて適切な対応を取りましょう。
エアコンが壊れたときに取るべき行動
エアコンが故障した場合、何をすべきかは賃貸契約とエアコンの状況によります。以下に具体的な行動をまとめました。
エアコンが設備の場合は管理会社・大家さんに連絡
エアコンが物件の設備として提供されている場合、まずは管理会社や大家さんに連絡します。
それらの問題は大家さんや管理会社が負担しますが、壊れた時の状況や症状などを適切に報告することが重要です。
エアコン修理を自分でしないといけない場合の修理業者
エアコンが残置物である場合や自分で設置した場合、修理は自分で行う必要があります。
メーカーや販売店、専門の修理業者に依頼しましょう。
エアコンの経過年数や症状によっては交換した方が良いケースもあります。
尚、クリーニングで解決しそうな場合はクリーニング業者に依頼するか自分で清掃をして様子をみましょう。
エアコンを借主負担で交換しないといけない場合におすすめのエアコン
修理ではなくエアコンの交換が必要となった場合、エネルギー効率の良いエアコンを選ぶことをおすすめします。
新しいエアコンは初期費用がかかりますが、長期的に見れば電気代の節約にもつながります。
エアコンの長期的なメンテナンス法
エアコンの故障を防ぎ、長く使い続けるためには適切なメンテナンスが必要です。
以下にその方法を解説します。
エアコンの掃除と保守
エアコンの寿命を延ばす最も基本的な方法は定期的な掃除です。
フィルターの汚れや室外機周りのゴミは、効率を低下させるだけでなく、過度の負担をエアコンに与えて故障の原因ともなります。
特にエアコンのフィルターはほこりや汚れが溜まりやすく、これらが蓄積すると冷房・暖房の効果が低下します。
また、細菌やカビが繁殖する原因にもなります。
そのため、フィルターは定期的に取り外して水洗いすることが推奨されています。
頻度は、使用状況にもよりますが、大体2ヶ月に1回が目安となります。
またお掃除のプロにお任せするのも一つの手です。
自分では中々掃除しきれない部分もクリーニング業者を利用することで隅々まで綺麗になります。
エアコンの寿命と劣化防止策
エアコンの寿命は一般的に10年程度とされています。
しかし、それは適切な使用とメンテナンスが行われていることが前提です。
24時間フル稼働させるのではなく、適度に休ませること、過度な温度設定を避けることなどが劣化防止策となります。
エアコンの適切な使用法
エアコンの適切な使用法を守ることも大切です。
部屋の広さに適した能力のエアコンを選び、適切な温度設定を行うことで、エアコンに過度な負荷をかけずに済みます。
エアコンのメンテナンスは少々手間がかかるかもしれませんが、故障による大きなストレスや修理費用を避けるためには、日々の手入れが重要です。
これらの点を心がけ、エアコンを長く安心して使い続けられるようにしましょう。
また、
エアコンの過度な使用は寿命を縮める原因となります。
24時間運転を避け、適切な温度設定(夏は28度、冬は20度程度)にすることが望ましいです。
これらの掃除と保守を行うことで、エアコンは安定した性能を発揮し、長寿命を維持することができます。
まとめ
今回は「賃貸のエアコンが壊れたときに取るべき行動を徹底解説」について詳しく書いてきましたがいかがだったでしょうか。
本記事のまとめ
- エアコンの症状から故障の可能性を見極めることが重要
- 故障の状況に応じて確認すべきポイントを押さえる
- 賃貸物件のエアコン故障時の費用負担者を理解する
- エアコンが設備の場合は管理会社・大家さんに連絡する
- エアコンの長期的なメンテナンス法を掴むことで長持ちする
本記事では、エアコンの故障が起きたときの対応策を徹底的に解説しました。
エアコンの故障は、日々の生活に大きな影響を与えることから、その対処法を知ることは重要です。
具体的な症状から故障の可能性を見極めたり、事前に確認すべきポイントを把握したりすることで、早期の対応が可能となります。
また、賃貸物件におけるエアコンの修理・交換の費用負担についても詳しく説明しました。
エアコンの長期的なメンテナンス法を学ぶことで、未然に故障を防ぐことも可能です。
エアコンのトラブルに慌てることなく、知識を武器に対処していきましょう。