大阪の賃貸管理会社勤務のみやへい(@miyahei2019)です。
皆さんは賃貸物件でお引越しをした際に「壁に画鋲(押しピン)や釘、ネジなどを刺しても良いのか」疑問に思ったことはありませんか?
掛け時計やカレンダーを設置する際、画鋲や釘で設置するのが一般的だと思いますが、壁に傷を付けることになりますので賃貸物件の場合は退去時に請求されないか心配になりますよね。
そこで今回は賃貸物件において、画鋲や釘は刺しても良いのかという問題に触れていきたいと思います。
ちなみに余談ですが、冒頭で画鋲(押しピン)と書いていますが、私自身小さい頃からずっと本題のそれを「押しピン押しピン」と呼んでいました。
それって実は正式名称では無いらしいですね。
ネットで調べたら押しピンというのは主に関西地方で使われる方言みたいなもので、正式名称は「画鋲」で間違いないとのことです。
関西にお住まいの方は知らなかった方も結構多いのではないでしょうか。
ややこしいので以下は「画鋲」と呼びます。
賃貸物件の壁に画鋲は刺しても良いのか
早速本題に触れていきたいと思います。
画鋲は壁に刺しても良いか。
答えはYESです。
但し、一般的な針の大きさの画鋲に限ります。
退去時の借主の費用負担・請求に関して、賃貸借契約書に特段に取り決めが無い限りは国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」(以下、国交省のガイドライン)を基準に考えますが、国交省のガイドラインに基づくと、賃借人が通常の住まい方、使い方をしていても発生すると考えられるものについては賃借人の負担にならないとしています。
以下の様にガイドラインに記載があります。
[賃借人が通常の住まい方、使い方をしていても発生すると考えられるもの]●壁等の画鋲、ピン等の穴(下地ボ ードの張替えは不要な程度のもの)
(考え方)ポスターやカレンダー等の掲示は、通常の生活において行われる範疇のものであり、
そのために使用した画鋲、ピン等の穴は、通常の損耗と考えられる。
引用:国土交通省
よって、画鋲程度では退去時に請求されることは考えにくいでしょう。
でもあくまで常識の範囲内での話で、数十箇所刺した場合なんかは請求になってもおかしくないと思います。
釘やネジの場合はどうなの?
画鋲は通常の使い方であれば問題無さそうでしたが、釘やネジの場合はどうでしょうか。
ここでいう釘・ネジは重量物をかける為に取り付ける物、画鋲と比べて刺した跡(穴)が大きい物を想定しています。
国交省のガイドラインによると下記の内容で記載されています。
[賃借人の使い方次第で発生したりしなかったりするもの(明らかに通常の使用による結果とはいえないもの]●壁等のくぎ穴、ネジ穴(重量物をかけるためにあけたもので、下地ボードの張替えが必要な程度のもの)
(考え方)重量物の掲示等のためのくぎ穴、ネジ穴は画鋲等のものに比べて深く、範囲が広い為、
通常の使用による損耗を超えると判断されることが多いと考えられる。
なお、地震等に対する家具転倒防止の措置については予め賃貸人の承諾、
またはくぎやネジを使用しない方法等の検討が考えられる。
引用:国土交通省
釘やネジ穴は通常の使用を超える損耗と判断しても良いでしょう。
つまりその穴によって請求がきてもおかしくないといえます。
但し、一概に釘・ネジといっても穴の深さ、大きさは様々ですので使い方次第で退去負担無しになるような工夫はできそうですね。
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画鋲、釘に関する便利グッズ
コクヨ ひっつき虫
ガムのような粘度のもので、小物程度なら壁と接着することができ簡単に剥がすことができます。
これを使えば壁紙はほとんど傷まないでしょう。
ニンジャピン
普通の画鋲と比べて針穴が全然目立ちません。
これは結構使える商品ですね。
壁美人
ホッチキスで壁に専用の部品を取り付けて、そこに掛けたいものを引っ掛けて使う、といった商品です。
良く考えてますね。
使い方はリンク先に掲載されてます。
クロスの補修 クロスパテ
最終手段ですが、どうしても穴が目立つので心配、という方はクロスパテでうめてしまいましょう。
クロスの補修は塗るタイプもありますが、クロスに穴があいている場合は塗るよりもうめる方が目立ちにくいです。
これは本当にわからなくなる程度まで修復できますのでかなりおすすめです。
まとめ
賃貸物件の壁に画鋲や釘は刺してもよいのかという内容で記事にしましたが、私も前に住んでいた賃貸で画鋲や一部ネジを刺したりしていたのですが、退去時に請求されるのでは無いかと心配だったので、クロスパテを買ってきて必死にうめました。
結果、全然わからない程度まで修復できたので請求されなかったという経験があります。
基本的には画鋲程度で済む物だったら退去負担にならないので大丈夫ですが、例えばシェルフや棚などの重量物を取り付ける際には工夫して跡が目立ちにくいもので取り付けるか、自己責任で釘やネジで付けて、外した時に責任をもって補修すればトラブルも未然に防止できるでしょう。
皆さん是非試してみてくださいね。それではまたっ!!
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