
大阪の賃貸管理会社勤務みやへい(@miyahei2019)です。
みやへいの勤務先は大阪市内の中心地にありまして、管理物件も大阪市内が中心です。
大阪市内の賃貸事情はと言いますと、中心部を除いては、いわゆる借りて市場にどんどんなっていっているなと実感するこの頃で、新築マンションの乱立による明らかな供給過多で空き家は増えていく一方です。
なんとか入居者を確保したいという思いはオーナー、管理会社共々にありますが、その一方でトラブルを引き起こしそうな人間は極力入居させたくないのが本音です。
その為に入居審査があるのですが、審査基準は物件によって異なります。
審査が厳しい物件もあれば、申込書さえ書けば誰でも審査に通るような物件も少なからず存在します。
今回は、そんな基準がよくわからない賃貸物件における入居審査について、管理会社勤務の私ができる限り内情をオープンに書いていきたいと思います。
申込書の記入内容

気に入った物件があったら申込書に情報を記入していきます。
申込書の記入項目(例)
- 契約者の氏名、住所、生年月日
- 契約者の性別、配偶者の有無
- 契約者の勤務先住所、連絡先、雇用形態
- 契約者の月収もしくは年収、勤続年数
- 同居人の氏名、連絡先、生年月日、勤務先の概要
- 連帯保証人の氏名、住所、生年月日
- 連帯保証人の性別、配偶者の有無
- 連帯保証人の勤務先住所、連絡先、雇用形態
- 連帯保証人の月収もしくは年収、勤続年数
不動産会社の申込書式によって変わりますが、上記が主な内容となります。
連帯保証人は必要な場合と必要がない場合がありますので、不動産会社に確認しましょう。
連帯保証人がどうしても立てられない場合は、お部屋探しの際に予め伝えておきましょう。
言うまでもありませんが審査が仮に不安であったとしても虚偽の申告をしてはいけませんよ。
虚偽が発覚した場合はもちろん契約違反になりますので、契約解除の要因になります。
申込時の必要書類

申込時には必要書類の提出が必要です。
基本的には契約者の身分証明書の提出は必須で、大体免許証の裏表のコピーがあれば事足りますが、物件によって違いますのでよく確認しておきましょう。
尚、わざわざコピーを取って用意しなくても、通常不動産会社の方でコピーくらいは取ってくれます。
身分証明書以外に、以下が必要になるケースがありますので押さえておきましょう。
必要書類(例)
- 入学予定の場合は合格通知書
- 入社予定の場合は内定通知書
- 身分証明書記載の住所と現住所が違う場合は現住所が証明できるもの(公共料金の支払用紙など)
- 社会保険証コピー(在職証明)
- 生活保護受給者の場合は生活保護決定通知書又は生活保護受給証明書
- 無職の方は預金通帳の残高コピー
- 外国籍の方は在留カード
- 学生は学生証
- 未成年者の場合は親権者同意書
申込書が全てうまって、必要書類を提出したら、いよいよ入居審査です。
入居審査ってなんの審査?

賃貸の契約における入居審査とは、ざっくり言うと家賃の支払い能力があるか、トラブルを起こす可能性がある人物でないか等を審査します。
審査方法は管理会社審査、オーナー審査、賃貸保証会社の審査があります。
管理会社の審査
各管理会社の方針によって基準が全然違いますが、基本的には収入面や犯罪歴が無いか、引っ越し理由が怪しくないかなどで判断します。
管理会社は物件を管理する立場ですので、トラブルになりそうな人を入居させてしまうと後で困るのは管理会社です。
よって管理会社は比較的保守的な見方をしているのかもしれません。
私の経験上会社の規模が大きいほど保守的で審査に関して慎重という印象があります。
一方で仲介会社が管理をしている場合や、管理会社の規模が小さい場合は比較的審査が緩い傾向にあります。
管理会社によっては申込者や連帯保証人に本人確認の連絡を入れますが、横柄な態度を取られる方や受け答えがおかしい方、申込書の内容と明らかに相違がある場合は入居をお断りするケースがあります。
オーナーの審査
オーナーによってこだわるポイントが全然違いますが、審査の最終決定権はオーナーにありますので、オーナーに断られてしまうとその物件に入居できる可能性は極めてゼロに近くなります。
その場合は、あきらめて早めに次の物件を探した方が良いでしょう。
オーナーが断る理由は下記の様な理由が実際にあります。
断る理由
- 収入が低い、不安定、もしくは無い
- 職業差別(夜のお仕事はダメとか、パート・アルバイトはダメとか)
- 外国籍の方(ゴミの出し方や文化の違いなどを気にされることが多い)
- 連帯保証人の内容(身内では無い、住所が遠方、収入が低い)
- 高齢者(70歳を超えると厳しくなる傾向があります)
- 子供(不可の物件もあれば、年齢によってはOKという場合もあります)
- 入居人数(ワンルームに2人入居や、明らかに多い場合など)
- 宗教差別
- 生活保護受給者
- 年齢が若い
- カップル(籍を入れていない)
- ルームシェア
- 事務所利用
最近は借り手市場なので、年々審査基準は緩和されている気がしますが、各オーナーには様々な偏見があります。
例えば私の知っているオーナーなんかは、相場よりも家賃が10,000円程高く中々決まっていなかったとしても、高齢はダメだの、保証人がしっかりしていないからダメだの色々と難癖を付けて申し込みのほとんどを断るオーナーも現実にいらっしゃいます。
万が一オーナーに断られた場合は、このオーナーとは合わなかったんだと思って割り切りましょう。
賃貸保証会社の審査
最近は保証会社の加入が入居の条件になっている物件が殆どです。
中には保証会社と連帯保証人がダブルで必要な物件もあります。
詳しくは関連記事で解説しています。
全国にはたくさんの保証会社が存在します。
信販系保証会社と言われるクレジットの審査を採用している保証会社もあれば、独立系保証会社と言われる以前は消費者金融会社だった会社が
今や家賃保証業を本業として展開している会社などがあります。
信販系保証会社と独立系保証会社では審査基準が違いますが、信販系の保証会社の方が比較的審査が厳しい様です。
それは何故かというと、クレジットの審査になるので信用状況に基づいた審査になる為、過去にクレジットの滞納や携帯電話料金の延滞などがあった場合はモロに影響を受けるからです。
信販系保証会社一例
- オリコ
- アプラス
- ジャックス
- エポス
- セディナ
- セゾン
- ライフ
もし仮に上記の保証会社の審査に落ちたのであれば、信用情報に傷がついている可能性が高いです。
一方独立系の保証会社は独自の審査基準で審査をしていますので比較的通りやすくなります。
審査にかかる期間

審査に要する期間は大体3日から1週間くらいが一般的です。
契約の中には1日で結果が出ることのあれば、2週間ほどかかる場合もあります。
でも、申し込んでから結果が出るまでの日数があんまりにも長いと不安になりますよね。
何故 審査に日にちがかかるのかの例はこんな感じです。
審査に日数がかかる理由
- オーナーと連絡がつかない、決裁が取れていない。
- 審査時に本人確認がある場合、本人もしくは連帯保証人と連絡が中々つかない
- 必要書類を提出する必要があるが提出に日にちがかかっている
- 繁忙期などで申し込みが殺到している
- 仲介会社や管理会社の定休日を挟んでいる
もし入居を急ぎたい場合などは予め審査を急いで欲しい旨を仲介会社の担当に伝えましょう。
そして審査結果の連絡が来るのががちょっと遅いかなと感じたら、遠慮せずに申し込みをした不動産会社に問合せてみましょう。
不動産会社は保証会社に申込書をFAX等で送り審査をするのですが、稀に申込書が保証会社に届いていなくて審査が止まっていた、なんてケースもありますので こまめに問合せをするのに越したことはないです。
まとめ
今回は賃貸物件の審査に関することを記事にしましたがいかがだったでしょうか。
結局は物件によってオーナー、管理会社が違う為審査基準なんてものは本当にバラバラです。
例えば家賃7万円の物件に申し込んで審査に落ちたとしても、10万円の物件の審査には合格したなんてことは全然あり得る話で、1回審査に落ちたからといって私はどこも借りれないかもしれない、なんていって落ち込んでしまうのではなく、 次の物件を探せば良いのです。
あとはどうしてもその物件をあきらめきれない場合は、別の不動産会社で申し込んでみるのも手だと思います。
たまたまその不動産会社がオーナーとの繋がりが深く、審査に合格したというケースも稀にありますので、余裕のある方は諦めずにチャレンジしてみても良いかもしれません。
それでは今回はこのへんで!
また次回お会いしましょう。